溢れるパッション


10月に湘南ベルマーレのアカデミーGKプロジェクトリーダーを務めているジョアン・ミレット氏と元日本代表GKコーチのリカルド・ロペス氏を招いてトレーニングセッションを行いましたが、とても素晴らしい内容でした。

ジョアンに最初に会ったのは彼の講習会にでた時で、もう3年くらい前になると思うけど、これまでGKトレーニングでは当たり前だと思われていたことが違っていたり、何よりも選手に対する論理的な説得力が素晴らしく、いつかアーセナルに招いてレッスンしてほしいなと思っていたことが実現しました。実際の彼のトレーニングセッションを受けた選手たちも、目から鱗が取れるような発見がたくさんあったと興奮して話していました。

リカルド・ロペス氏は出場経験は少なかったけど、あのマンチェスター・ユナイテッドに3年間所属して、2002年の日韓W杯にもスペイン代表として参加するなど、素晴らしいキャリアを持っており、アギーレ元日本代表監督が就任する際、信頼のおけるGKコーチとして日本に連れてきました。そのアギーレが不本意にもすぐに退任することになったのにもかかわらず、リカルド氏だけがハリルホジッチ体制になってもそのまま継続して日本代表GKコーチを務めていたのは能力を評価されてのことで、この7月末まで約2年間にわたって日本代表のGKたちを熱意を持って指導していました。今回のアーセナルでのトレーニングセッションではフィールドコーチとして、ピッチを縦横に駆け巡りながら、選手に檄を飛ばすことによって、とてもメリハリの効いた素晴らしいトレーニングを実現していました。

この2人に共通しているのはパッション。サッカーというのはもともとイギリスで生まれて欧州や南米で育ったスポーツで、彼らのメンタリティに合ったスポーツなんですよね。ピッチにでたらシュートしようが、パスしようが、ドリブルしようが自分で考えて、自分で行動を起こす。そのエネルギーになるのが熱いパッションです。オンとオフの切り替えをうまく使いながら、ピッチに溢れんばかりのパッションがあるから、人の心を動かせるんだということを改めて教えてもらいました。


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